< 室内講習会レポート >
2022年2月20日 通算第38回
2021年度自然観察大学室内講習会レポート
① 樹木から木材へ -木材生産と身近な木製品- :金林和裕先生
花や果実、芽吹きや紅葉、さらには芽生えから成長と、樹木は興味のつきない観察対象です。その一方で、針葉樹は主として建築材に、広葉樹は家具や器に、樹種によってさまざまに製品化され、私たちの身のまわりで広く利用されています。
では、木材生産がどのように行われ、どのように製品化されているのか…
最新の木材生産現場の現状とともに、技術の進歩や利用の移り変わり、さらに主な樹種ごとの具体的な用途(製品)を紹介します。
木材の切り口を見ただけで樹種がわかってしまうという金林先生。自然観察大学講師であるとともに林学が専門であり林業技師でもある演者が、身近な観察対象である樹木の別の一面に目を向けます。
② 緑のオアシスをつくる -生物多様性への取り組み- :平井一男先生
昆虫や鳥類の集まる“緑のオアシス”をつくり、失われつつある生物多様性を取り戻す。
平井先生がそれを思い立ったのは今から 10 年前のことでした。
まず候補地を設定して現地の昆虫相を調査し、その中から保全したい昆虫種を選定しました。その昆虫を招いて定着させるために、苗木を植え、種を播き、そして草刈りなど適切な管理を続けてこられました。
やっとそれが実を結びはじめて、緑のオアシスには今、アゲハ類やテントウムシなどが定着してきたそうです。
平井先生が仲間と一緒に実践してきたノウハウとともに、今後の構想についても紹介します。
ヨーロッパでは環境に配慮した農法として“生態補償地”(Ecological Compensation Area、略称 ECA)が認知されています。平井先生は現地視察など長年その調査研究に携わってこられました。それが“緑のオアシス”につながったというわけです。
※ 演者のプロフィールは次でご覧いただけます。
● 自然観察大学HP/講師紹介 ⇒
掲載した写真は演者(禁無断転載)
参加いただいたみなさん、講師のお二方、そして準備段階からご苦労いただいたスタッフのみなさんに改めて御礼申し上げます。
我々にとっては二度目のオンラインでの講習会でした(一部会場もあり)。事前に十分なテストを行っていたつもりですが、一部でお聞き苦しい点があったようです。申し訳ありませんでした。
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2021年 | 飯島和子先生、中安均先生 |
2020年 | 岩瀬徹先生、小幡和男先生、川名興先生、飯島和子先生、八田洋章先生 |
2019年 | 鈴木信夫・鈴木智也先生、浅間茂先生 |
2019年 | 八田洋章先生(PDF) |
2018年 | 田仲義弘先生、賀来孝代先生 |
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