谷津ミュージアムの観察会にて

自然観察大学の野外観察会

野外で植物や鳥、虫などを見ると、何という名前だろうと気になります。
名前は大切ですが、自然観察大学はたくさんの名前を知ることだけを目的とはしていません。
形を見る、くらしを考える、それから名前に近づくようにします。
ちょっとした自分なりの発見が、自然観察の入り口になります。

自然観察大学では、「自然まるごと観察会」と、「ミニ観察会」を実施しています。
みなさまの参加をお待ちしております。

“自然をまるごと観察する” 観察会

自然観察大学は、学校を中心に好評の図鑑、「野外観察ハンドブック/校庭シリーズ」などの著者の先生方が講師を勤める観察会です。
参加者の皆さんと一緒に楽しみながら、植物、野鳥、昆虫、クモ、アブラムシなどいろいろな角度から、そして生き物どうしの関わりを考えながら観察します。
同じフィールドで年間3~4回実施し、移り変わり、変化も観察します。
自然観察大学では現在、次の4か所をのフィールドとして設定しています。
※ 2023年から「自然まるごと観察会」と名付けました。


自然まるごと観察会のフィールド紹介【1】 見沼田んぼ

所在地:埼玉県さいたま市など
埼玉県を流れる芝川を中心とした1,260haの広大な田園地帯で、見沼自然公園などもその中に含まれています。江戸中期に大規模な干拓が行われ‘見沼田んぼ’と称されるようになりました。
自然観察大学の観察フィールドは、見沼田んぼの南東のほんの一部、JR武蔵野線東浦和駅から見沼通船掘周辺です。2002年の第1回観察会以来、通算18回の定例観察会を実施しています(2018年末現在)。この間に、水田の減少など大きく様変わりしましたが、都市近郊に広がる田園地帯として、身近な自然観察と干拓や通船掘りの歴史などを学ぶには最適な場所です。

【見沼田んぼ:さいたま市の紹介ページ】 ⇒
見沼田んぼでホウネンダワラチビアメバチのまゆを観察


自然まるごと観察会のフィールド紹介【2】 谷津ミュージアム
(岡発戸・都部谷津 おかほっと・いちぶやつ)

所在地:千葉県我孫子市
手賀沼沿いの岡発戸・都部地区は、谷津の地形と豊かな自然環境が残され、谷津ミュージアムと呼ばれています。我孫子市と地域のみなさん(谷津守人)が一体となって、かつての農村・里山の環境を取り戻し、保存しようという活動をしています。自然観察大学の定例観察フィールドの中で最も自然度が高く、豊かな環境といえます。
2006年以来、通算12回の定例観察会を実施しています(2018年末現在)。谷津守人のみなさんや我孫子市のご理解、ご協力をいただいています。
※ 谷津(やつ):台地が侵食されてできた地形。中央に水流、湿地を挟んで両側が斜面林となる。千葉・茨城では谷津、神奈川・東京では谷戸といわれる。

【谷津ミュージアム:我孫子市の公式サイト】 ⇒
谷津ミュージアム内の“とんぼ池”にて


自然まるごと観察会のフィールド紹介【3】 野川公園

所在地:東京都調布市、小金井市、三鷹市
野川を中心に湧水や雑木林、芝地など多様な環境の都市公園です。樹木の管理がおおらかで、自然に近い樹形を見ることができます。春にはカントウタンポポの大きな群落も見られました。ヒマラヤスギの球果の経過観察は、野川公園での私たちの長年の課題でもあります。
2004年以来、通算15回の定例観察会を実施しています(2016年末現在)。野川を渡った公園の奥には自然観察園がありますが、私たちの観察会ではいつも時間がなくなって、そこまで行けません。それだけ話題の豊富な公園ということになります。

【野川公園:東京都公園協会の公式サイト】 ⇒
野川公園をよこぎる野川


自然まるごと観察会のフィールド紹介【4】 水元公園

所在地:東京都葛飾区
都内で唯一水郷の景観をもった公園。池や林、草地がひろがる広大な都市公園です。
私たちの観察会では、北西端のカワセミの里をスタートし、グリーンプラザや水生植物園あたりまでとなります。2017年から新しく定例観察会のフィールドとなりました。

【水元公園:東京都公園協会の公式サイト】 ⇒
コブシの果実と、そこに集まるアカスジキンカメムシを観察(水元公園)


“より深くじっくり観察する” ミニ観察会

ミニ観察会では、雑草、水辺の鳥、狩蜂、アブラムシ、クモ、きのこなど、特定のテーマに絞ったり、海辺や沼、あるいは生田緑地といったようにフィールドを変えて、少人数でより深くじっくりと観察します。

自然観察大学では…

参加者の皆さんには、自然観察の視点や知識を身につけていただくことはもちろん、楽しい話をその場だけのものにせず、折を見て周囲の方に広めていただければ… と願っております。
家族や友人の間での話題、さらには地域・学校での活動に生かしていただけたら、こんなうれしいことはありません。
この観察会は主に学校の先生方や社会教育に携わっておられる方を対象としていますが、自然・生物に興味のある方はどなたでも参加いただけます。

※ 募集は随時です。募集案内をご覧いただき、参加ご希望の方は事前に申し込みください。

※ これまでの観察会のようすはホームページ内で詳しくご紹介しています。トップページからご覧ください。